大型ショッピングモールやデパートのなかで、行きたいショップがあったりすると、たいてい迷う。一発で行けたことがない―――そんな思いをしたことがある人に、朗報。
東急田園都市線・大井町線 二子玉川駅前の老舗デパート、玉川髙島屋S・Cは、テレコムスクエアが開発・提供するARナビゲーションアプリ「PinnAR」(ピナー)を館内外のルート案内アプリとして導入した。
複数フロアの階層がある屋内にも対応
ARナビアプリ「PinnAR」は、スマホのカメラで歩く方向を映した実際の映像に、すすむべき方向のルート(矢印)を表示してナビしてくれるアプリ。累計130万ダウンロードを超える定番アプリとして定着している。
テレコムスクエアは、これまで屋外のGPSが届くエリアにPinnARを展開してきたのを、複数フロアの階層がある屋内にも対応させ玉川髙島屋S・Cに導入。
7月9日にはその説明会を開き、テレコムスクエア 吉竹雄次 代表取締役社長、同社デジタルメディア事業部門 小笠原亮 PinnAR事業責任者、同社デジタルメディア事業部 西村和也 統括マネージャーらが登壇し、その進化を説明した。
店舗・周辺・動画・翻訳など、ほしい情報をリアルタイムに
まずARナビアプリ「PinnAR」がGoogleマップなどと違うポイントは、ARナビ機能を軸に、クーポンや翻訳機能など、旅行や外出先で活躍する情報がリアルタイムに表示される点。
ユーザーは、ナビゲーション先で使えるクーポンや店舗情報・動画などをチャッチでき、旅先で使える翻訳機能も使える。
今回、複数フロア階層のあるデパートにARナビアプリ「PinnAR」を導入するにあたり、これまで実用化が難しいといわれていた「屋内施設内でのナビ機能」を実装。
GPSの入らない屋内であっても、現在地を認識し、館内の目的地に対して適切にナビできるように進化させた。
たとえば3階の現在いるショップ前から、5階のトイレに行く、4階の行きたいショップへ移動するというシーンでも、確実に案内してくれる。
地域特化型メディアをめざし、地域活性化へ
さらに、もともとPinnARが兼ね備えている店舗情報やクーポン展開などを、街ナカと同様にデパート内でも展開でき、各テナントの販売促進にもつなげる。
PinnARを導入した大型ショッピングモールやデパートなどには、非接触で案内対応、人件費やマップ制作費などの案内コスト削減、店舗にあわせた情報掲載による訴求が達成でき、メリットを生むという。
さらに同社は今後、ARナビアプリ「PinnAR」取得したユーザー行動データから、顧客の行動導線を分析し、売り上げ向上施策に役立てられるように更新し、マーケティングデータとしての活用もめざす。
テレコムスクエアは、このARナビアプリ「PinnAR」を、YouTubeやInstagramなどと連携を強化し、「地域特化型メディア」へと成長させ、集客・話題化・リピート化・エンタメ化といったサイクルをまわし、地域活性化を図っていく構えだ。