いま熊本は東京だ! 都営とメトロのサイズ違いの電車が行き来する熊本電鉄がおもしろい

いま熊本電鉄がおもしろい!

走ってる電車が、東京メトロと都営地下鉄の電車で、しかも車体サイズがぜんぶ違う。

いま熊本電鉄の線路を走る電車は、東京から熊本へ活躍の場を移した順に、都営三田線6000系、東京メトロ銀座線01系、東京メトロ日比谷線03系の3形式。

3形式とも先頭車をつないだ2両編成で、電装類は熊本電鉄の架線電圧600Vにあわせてある。またワンマン運転にあわせ、運賃箱やバックミラーなども装備する。

表情をがらっと変えるアイテムのひとつが、前面スカート(排障器)。熊本電鉄の路線には併用軌道や踏切もあることなどから、スカートがつく。

また東京メトロ銀座線時代の01系は、第三軌条方式で線路脇のサードレールから電気をとることから、屋根上はすっきりしていた。それが熊本電鉄01形になってからは、ルーフにシングルアーム式パンタグラフが載ってまた表情を変えた。

車体長は、三田線6000系(熊本電鉄6000形)が20メートル級、銀座線01系(熊電01形)が16メートル級、日比谷線03系(熊電03形)が18メートル級と、それぞれ2~4メートルの差がある。

こうした車体長の違いから、2路線ある熊本電鉄のなかでも3形式で仕事を分けている。

熊本電鉄は、併用軌道を含む藤崎線 北熊本~藤崎宮前 2.3kmと、JR鹿児島線と接続する菊池線 上熊本~御代志 10.8kmの2路線がある。

車体が大きい熊電6000形は、18メートル2両ぶんほどのホームしかない上熊本~北熊本の間は入らず、藤崎宮~御代志を担う。

「いま01形2本と03形2本が営業運転に入ってる。01形と03形は、上熊本へも、藤崎宮前へも入れる。菊池線と藤崎線の両線に営業運転に入っている」

――― 熊本電鉄がこう教えてくれるように、車体の小さい16メートル車や18メートル車が、地方のローカル線では重宝しそう。

パンタグラフを載せた銀座線03系、併用軌道を行く三田線6000系、どこをみてもおもしろい、熊本電鉄。東急5000系青ガエル(熊電5000形)もいるから、いま現地はさらにおもしろいかも。