
1日当たりの平均睡眠時間は世界33か国中で最下位の日本。
さらに「朝食なし習慣」が、生活習慣病のリスクや睡眠障害につながる問題も重なり、まさに日本は“睡眠負債大国”。
―――そんな後退感ばかりのニッポンで、救われるニュースが、日本バナナ輸入組合の調査結果。
睡眠の質を上げるカギは朝食、眠りの質向上の決め手はトリプトファン

「眠り」の質の向上には「メラトニン」という別名「睡眠ホルモン」の分泌が大きく関わっている。
このメラトニンの分泌を促すのが、幸せホルモンとして知られる「セロトニン」であり、さらにはセロトニンを生み出すのが「トリプトファン」という必須アミノ酸。
「トリプトファン」は体内で合成することができず、食べ物から摂取する必要があり、「トリプトファン」を摂取してから生成されたセロトニンが体内に分泌するまで約14~16時間ほどかかる。
つまり、質の良い睡眠には、22時に就寝するとしたら、15時間前の7時など、「朝食」がキーポイントになる。
で、バナナだ!
睡眠の質が向上する朝食の食材ランキング 1位は バナナ!


睡眠の質が向上する5つの栄養素=トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物、マグネシウム、ビタミンC から算出した結果、『睡眠の質が向上する朝食の食材ランキング』1位は バナナ だった。その詳細がこうだ。
トリプトファンは、ただ摂取すればいいというわけではなく、ビタミンB6・炭水化物とともにバランスよく摂取する必要がある。
そこでこの度、睡眠の質向上のカギとなる トリプトファン + ビタミンB6 + 炭水化物、さらに神経の興奮を抑える効果のある マグネシウム、抗ストレス対策の ビタミンC を加えた5つの栄養素に着目し、朝食でよく食べる食材10品目における『睡眠の質が向上する朝食の食材ランキング』を作成した。
その結果、主要食材10品目において、対象とした5栄養素のうち トリプトファン 以外がすべて3位以内の バナナ がトータル41ポイントで、トップに。
手軽にエネルギー補給ができ、腹持ちがよいバナナは、上記5栄養素以外にもカリウムや食物繊維が多く含まれて、「睡眠の質」を向上させる朝食に最適な食材といえる。
バナナの健康作用と栄養素と、管理栄養士のおすすめバナナメニューをチェック!

「睡眠の質が向上する朝食の食材ランキング 1位は バナナ」ということで、ここでバナナの健康作用と栄養素と、管理栄養士のおすすめバナナメニューをチェック。
「睡眠の質を改善するためには、トリプトファンだけを摂取すればよいわけではなく、トリプトファンを生成するたんぱく質の代謝に関わったり補酵素になったりするビタミンや炭水化物など、それぞれ代謝に関わる栄養素たちを朝食から摂取し、朝からきちんと体の代謝を回す必要があります。
そのため、5栄養素をバランスよく摂取できるバナナを朝に食べることで、夜までにセロトニンを生み出し、睡眠の質が向上すると考えられます。
新生活のスタートを迎え、生活のリズムの乱れや体調を崩しやすいこの季節にも強い味方です。ここでは睡眠の質が向上するバナナのおすすめの組み合わせを紹介します」(渥美まゆ美 管理栄養士)
バナナ+ヨーグルト/バナナ+コーンフレーク+豆乳(もしくは牛乳)

◆バナナ+ヨーグルト
「睡眠の質を良くするのに欠かせないトリプトファンはバナナとヨーグルトに多く含まれます。
さらに1日に必要なエネルギーはバナナから、たんぱく質はヨーグルトから手軽に摂取することができます。
バナナは免疫機能を整える食物繊維、ビタミンB6や精神的な安定につながるマグネシウムやビタミンCも含むので朝に食べることで1日の体のリズムと質の良い睡眠につながりやすい栄養素を補うことができます」
◆バナナ+コーンフレーク+豆乳(もしくは牛乳)
「睡眠の質を良くするのに欠かせないトリプトファンはバナナ、豆乳(牛乳)に多く含まれます。
エネルギー源はバナナから、たんぱく質は豆乳(牛乳)でサポート。
バナナと豆乳の組み合わせはトリプトファンやビタミンB6、マグネシウムがしっかりととれる組み合わせです。
コーンフレークを加えることでエネルギーと共に代謝機能を整えるビタミンやミネラル、免疫機能を整える食物繊維をプラスすることができます」(渥美まゆ美 管理栄養士)
