ワクセル 対談 大嶋啓介&嶋村吉洋「常に自分と向き合い、進化し続けること」

ソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』(主催:嶋村吉洋)が定期的に開催しているビジネスキーマンとのトークセッション。

今回は、「居酒屋から日本を元気にする」ことを目指す「てっぺん」を2004年に設立した大嶋啓介氏と、投資家であり映画プロデューサーの嶋村吉洋氏が対談。これからのビジネスに求められるマインドやコミュニケーションの取り方について、語り合った。

100回コミュニケーションをとることで見えてくる仲間の本質

―――ワクセル司会:朝礼や予祝など体験をさせていただきましたが、大嶋さんにとって、今に至るまでのきっかけになった方はいらっしゃるんですか?

大嶋:いますね。中でも福島さんという自分の人間力を鍛えるきっかけになった人がいるんですが、その方に昔、質問したことがきっかけになっています。「どうしても分かり合えない仲間がいたり、ついには仲間同士の陰口を言い始めるような状態が起きたらどうしていますか?」と。

福島さんはまず「興奮するね!」と答えられた後に、「その人と、最高の関係になりたいのか。あるいはそこで関係を切りたいのか。この2つのどちらかがゴールだと思う。なので、その目的に沿って動いていくことが大事」と教えてくれました。

福島さんの「興奮する」という面白みにかかる姿勢と、正直、その回答を聞いて、「綺麗事じゃないですか、福島さん、それ」って再度伺ったんです。すると、「いい質問をしてくれたね、大嶋さん」と。

「そう、綺麗事を言うとね。綺麗なことが起こるんだよ。言霊だからね、全部。わかり合えない人はいないんだよ。まだ、わかっていないだけなんだ、お互いを。100回コミュニケーションを取れば、必ず見えてくる」。福島さんが僕にそう教えてくれたんです。それが衝撃でしてね。

僕自身、もちろん自分もすれ違う人全員と仲良くなりたいとは思っていない。でも、一緒にやっていく人は家族のように大事にしていきたい、そう思っている。ちなみに福島さんは、「72回目でやっとわかり合えたことがある。」とも仰っていましたね。僕もまだまだ辛抱が必要だなと思います。

てっぺん現社長、和田裕直氏が慕われる理由

ワクセル司会:以前ワクセル公式チャンネルの取材で、現社長の和田様とお話をして、とても熱い思いを持っている方だと感じました。

大嶋:そうなんです、和田のことを社員全員が「本当に最高な社長だ」とみんな口を揃えて言います。彼は、人間力が高い、彼の生き様には惹かれる。そんな和田は僕のことをいつも担いで語ってくれるんですよね。会ったことのない社員にも、アルバイトにも。感謝を大事にしながら生きている。だから和田もステップアップするのかと思います。

彼は表面をなぞるのではなく心底それが大切だと思ってやっている。それが彼のすごいところ。そんな彼も社長2年目までは違って、とがっていました。No.2やNo.3から「もう和田にはついていけない」なんてこともあった。

僕は、和田は自分で気づく、「こいつならいける」と思っていたので、「自分で仲間に直接話してみたらどうかな」と伝えていた。そこで和田は何を感じるか。結果、和田は自分で気づいていったんです。「自分自身が変わらねばならない」と。そこから彼は進化していったんですよね。

嶋村:結果の原因は他人ではなく自分にあると私も学んできましたが、まさに和田社長が体現されていますね。しかし大嶋さん、いつも仲間を褒めていらっしゃいますね。

大嶋:そう言っていただき嬉しい。あ…最近は一部の部門の方を褒めずにいたな・・。声をかけに行かないとな。

嶋村:結果には原因がある。原因を変えないと。そして同時に、自浄作用が必要。大人になると誰かが言ってくれることも少なくなる。言ってくれるうちがありがたいですよね。でも、やっぱり褒めることで、本人が気づいていくことも大事ですよね。

結果を出し続けている、その原因は?

嶋村:ボクは、自浄作用を大事にしています。経営の神様と言われる松下幸之助さんのお話を何かで読んだんですが、引退のインタビューをして、それを自宅でご本人が後からテレビで観たそうです。そこに映った年老いた自分をみて「こんなに歳になるまで、この椅子にしがみついていてしまったのか」と思ったそうです。

松下さんほどの方でも気づけないのであれば、自分たちはより気をつけなければならないと思いました。また、リーダーとして必要とされる人間であるために嘘はつかない。歳を重ねると語彙力やスピーチ力は上がるが、実践していない人は、バレますからね。現場で汗をかいている人には、肌レベルですぐに伝わる。

なので、結果を出し続けるためには今のポジションにあぐらをかかず、いつも自分を磨いていくことが大事だと思います。また、言っていることとやっていることを一致させるのが大事。言っているからにはやらないとね。「この人言ったことやるよな」っていう背中を見せることでその姿を仲間も真似ますし、そうして結果を出し続ける文化ができるのかなと思います。

自分をワクワクさせるための秘訣は?

大嶋:自分がメンタルトレーナーなので、もちろんこだわっています。自分のメンタル管理の優先順位は高いですね。心の状態を良いエネルギーにすることを大事にしている。

いままで気づいていなかった人にも「心のあり方」が一番大事だと気づいてもらえたら嬉しいですね。心のあり方で変わる。「ご機嫌力」ですかね、ワクワクすること! サービス業は特に、店舗の空気が大事。スタッフの空気によってだいぶ変わる。なのでワクワクすることや、感謝が大事。

そのためにまず、早起きがいいんです。朝日を浴びて、散歩をする、よく噛んで食べる。これを大事にしてます。セロトニンをドバドバ出す。

それから大事な人に「愛している、大切だ」ということを伝え合うことも大事ですね。人を愛することは自分を愛することにも繋がりますから、心がどんどん綺麗になります。

これからチャレンジする人へのメッセージ

嶋村:スポーツもビジネスも同じで、まずは学ぶことが大事ですよね。

大嶋:うまくいかない経験から学んで欲しいです。うまく行かない経験をたくさん経て、学ぶことが大事! そしてメンターを見つけることですね。

嶋村:3年まずはやったらいいと思うんです。3年。そして土壌が大事。アスファルトに花の種を撒いても、なかなか咲かないでしょう。もちろんそんな強い人材がいたら欲しいですけど。しっかりと肥えた土壌、整った場所に種を植えて、育てていくことが大事なんです。だから学ぶ環境が大事だと思っています。

大嶋:仰る通り、「共に学びあえる環境」が大事ですね。

嶋村:実は3年というより、本当は10年だな、と思っています。ボクの父は建築系でして、「まずは10年だ」と言ってもらってました。10年やると、「わかる」というものが出てくる、と。

職人の技は「見て盗め!」と教わります。この壁に合う木材はこれだ、と瞬時にわかってくる。はたからみたらそんなに違いがわからないけど、10年やっているとすぐに気づける。

3年たってやっと周りが見えてきて、10年経って本当に全体の流れが見えてくるのだと思い、僕は10代の頃から30年間、コラボレートして事業を拡張することに徹底してきました。

そして、世の中には、職人とアーティストがいると思っています。職人はとことん質の良いものを、正確に速くつくり続けるような存在。アーティストは、そこにアイディアなどを加えて彩らせていく、飽きが来させないようにする存在。大嶋さんはその両方をお持ちだと思う。時代の変化とともに、軸は変わらないが、結果を残すために必要な変化をさせているから飽きがこない。

つまり、常に過去の自分を超えていくことが必要ですね。

◆ワクセル
https://waccel.com/

◆ワクセル公式チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCG01_a1_jI7FcCwx0ORtw0w

◆嶋村吉洋 オフィシャルサイト
https://shimamura-yoshihiro.jp/