「スポーツを楽しむ者として前々から『もしも人がスポーツにかける全エネルギーを発電に変えることが可能だったら…どれほどの電力をまかなうことができるんだろう』と考えてきました。
その可能性を秘めた素材がピエクレックス(PIECLEX)です。
ピエクレックスは人にも環境にもやさしく、何より『これからどんなことができるんだろう?』とわくわくできる素材です。
まさに最新のテクノロジーを生かしながら『気軽にテクノロジー体感と環境貢献ができる』を叶えるブランドだと感じています」
―――そう語るのは、次世代繊維 ピエクレックス(PIECLEX)のブランドアンバサダーで環境省サステナビリティ広報大使の武井壮。
ピエクレックスは、力が加わることで電気エネルギーを生み出し、繊維上に抗菌効果を発揮。さらに植物資源由来のポリ乳酸(PLA)を原料とし、土に還るという次世代繊維。
村田製作所の圧電技術「でんき」と帝人フロンティアの化学繊維技術「せんい」を融合した「環境にやさしい Motivational Fiber」で、伸縮やひずみを加えることで電気が発生し、抗菌効果を発揮。
歩く・走るなどの人間の運動エネルギーに着目し、動けば動くほど効果が高まるという。
「テクノロジー体感と気軽な環境貢献へ」ピエクレックス社長
滋賀県野洲市に拠点を構えるピエクレックスは4月26日、東京・恵比寿で市場背景や独自技術などについて解説するイベントを開催。
ピエクレックス 玉倉大次 代表取締役社長をはじめ、同社 安藤正道 取締役、同社 竹下皇二 取締役副社長、同社 井上貴文 ブランディングチームリーダーらが登壇し、「テクノロジー体感と気軽な環境貢献へ」というブランドコンセプトから、開発背景、新技術の特長、製品展開などを語った。
ピエクレックス 玉倉大次 代表は冒頭、アパレル業界の深刻な課題について、「ゴミに出される服の約66%が処分・埋め立てされ、リサイクル・リユースされるのは34%のみ」「1日あたりに焼却・埋め立てされる衣服の総量は1,300t、1トントラック130台分」「服1着を製造するのに約25.5kgものCO2排出量がある」と説明。
こうした課題を解決すべく、「“でんき(電気)のせんい(繊維)”で世界を変える」を企業コンセプトにピエクレックスを立ち上げ、ピエクレックス繊維が入った製品を普及させることで「テクノロジー体感と気軽な環境貢献」を目指していくと伝えた。
また、PIECLEX のメリットについて、「1KgのPET繊維からPIECLEX繊維に切り替えるだけで約2kg以上のCO2排出削減ができる。今後は連携パートナー企業や消費者など、多くの人が気軽に参加し、“関わり”を実感できるアクションを起こしていきたい」とも語った。
金属や有機剤が不要、土に還ることで環境負担を軽減
次に登壇したピエクレックス 安藤正道 取締役、竹下皇二 取締役副社長は、ピエクレックスの着想・技術について説明。
強い電場による強力な 断面にできる電場(空気中)で殺菌作用が確認され、開発中の PIECLEX でも実験したところ、黄色ブドウ球菌や大腸菌が殺菌されていることも確認できた。
また、地球にやさしい植物由来原料のポリ乳酸を原料としたピエクレックスは、土に還ることで環境負担を軽減、従来の抗菌剤と違い、金属や有機剤を使用していない点もメリットがあると伝えた。
消費者向けピエクレックス採用マスクも3月から発売
最後に登壇した井上貴文 ブランディングチームリーダーは、人の動きを電気エネルギーに変える次世代繊維 ピエクレックスを採用した新製品について説明。
電気の力で抗菌するマウスカバー「デサントジャパン デサント マウスカバー PIECLEX MASK」(画像右)は、人体に有害な抗菌剤を使用せず、着用者の動きによって発生する電気の力で緩やかに菌を減らせるという。
デサントジャパンはピエクレックスを初めて採用した企業に。製品のピスネームとパッケージには『デサント』ブランドのロゴとあわせ、PIECLEXロゴが記載されている。
また、「UHA味覚糖 DOMAC グミ」(画像左)は、PIECLEXマスクに最適な高弾力グミとしてUHA味覚糖とピエクレックスが共同開発。
お口すっきり成分「DOMAC」を配合し、クリアな息をサポート。心地よい咀嚼(そしゃく)により、マスクに動きを与えてくれるという。
◆ピエクレックス(PIECLEX)
https://pieclex.com/special/