大阪駅前の映える構造物 いや決着アート、外国人観光客が知ってて日本人がスルーする物件

ここは大阪駅。321系普通電車が大阪駅ホームへ入る手前で減速してるってところ。

ぱっと見、複数の線路と都市高速、背の高いビル群と、どこにでもある都会の光景だけど、この画像のなかに、「大阪にしかない」っていう物件がある。

ちょっと引いてみてみる

引いてみてみる。梅田貨物駅がまだ生きていたころ。

いま、このコンテナが置かれたは場所はいったん更地にして、東海道支線を地下化して、そこに新しい大阪駅ホームを設置する大工事がすすんでいる。

この画像だと、梅田貨物駅時代の名物、画像左下のかまぼこ型のダイヤモンドトラス工法による巨大ルーフに目が行っちゃいがちだけど、今回は、右、右右。

阪神高速の描く途中にあるのは……!?

221系が走る線路の上、阪神高速の分岐合流路が……!?

ビルのなかを貫いてるじゃないか!

このビル中串刺し道路が、外国人観光客的には「映えるポイント」なんだって。

これ、阪神高速11号池田線の上り線から分岐し、梅田出口へと続く道。

阪神高速11号池田線上り線から梅田へ出るクルマは、このビルのなかをくぐって行く。

地上から見上げてみるとこんな感じ

このビルは、TKPゲートタワービル。Googleマップでみても、やっぱりビルのなかを高速道路が貫いてる。

どうしてこんな構造になったかというと、この土地の所有者と高速道路建設側の「譲れない想い」から。

なんとその交渉は5年も続き、互いに「それでいこう」と納得したのが、この空中通過案だった。

だから、ビルの5~7階部分は阪神高速が借りているかたち。しかも道路とビルに接続部分はなく、ビルの5~7階の空中を道路が貫いているという格好。

この構造がインバウンドたちにウケてるみたいで、地上にはスマホをビルにむける人たちの姿がちらほら。

――― 電車の中からもちらっと見えるから、大阪へ行ったときは「譲れない想いからできた決着アート」を、チェックしてみて。