日本プロモーショナル・マーケティング協会 JPMアワード 決定_日本最高レベルのプロモーション企画、業界で唯一かつ最大のPOP広告、若手が手がけたディスプレイ&売り場の最優秀賞をチェック

◆業界で唯一かつ最大のPOP広告は?

◆25歳以下の社会人・学生が手がけた優れたディスプレイ、売り場デザインは?

◆日本最高レベルのプロモーション企画は?

―――そんな 3つのカテゴリで、最優秀賞が決まった。

マーケティング・プロモーション業界全体を担う日本最大級のイベント「第53回 日本プロモーショナル・マーケティングショー 2024」(11月27~29日 東京都立産業貿易センター浜松町館)の初日に、「JPMアワード発表&表彰式」が開かれ、JPM インストアマーケティングショー&アワード、JPM ヤングクリエイティブ・アワード、JPM プロモーショナル・マーケティングアワードの3カテゴリーで選考し、表彰した。

主催は日本プロモーショナル・マーケティング協会。

グランプリ:日本マクドナルド/TBWA HAKUHODO
「スマイルあげない」

日本最高レベルのプロモーション企画を表彰する 「JPM プロモーショナル・マーケティングアワード」グランプリは↓↓↓

作品名:スマイルあげない 
広告主:日本マクドナルド株式会社
出品者:株式会社 TBWA HAKUHODO

<評価ポイント>

店舗を支えるマッククルーの人材確保が急務の課題である中、従来のマクドナルドを象徴する「スマイル0円」は、Z世代から「笑顔の強制」と捉えられていた。

これまでのブランド資産を土台に、新たな資産としてアップデートした本企画は、Z世代の価値観に巧みに訴求したことが評価できる。

また、カスハラ問題がクローズアップされる現代における、店舗スタッフと顧客との関係性のアップデートにも成功したことも評価された。

守口剛 審査委員長 総評

グランプリについて、マクドナルドといえば 「スマイル0円」ということは、多くの人が知っている、まさにレガシーともいえるフレーズです。

でも、そのレガシーを、正しくアップデートするために必要なもの何か。

スマイル0円って、本当に、働く若い子にとって響く言葉なのか、足枷になっていないか。

みんなが知っている言葉だからこそ、そのフレーズを肯定し続けて良いのか、プロモーションを企画検討する上でも、非常にジレンマを感じる部分だと思います。

この作品は、スマイル0円という前提をある意味否定しつつも、無理をせず多様性をもって働ける環境を前向きに表現していると思います。

ともすれば価値観の押し付けになってしまいがちな表現を時代に合わせてアップデートすることに上手く成功した好例だと思います。

このグランプリ以外からも企業・ブランド・商品を時代に合わせて上手にアップデートした事例もあり、『ジレンマからの脱出』 を今年のトレンドワードに選出いたしました。

(守口剛 早稲田大学 商学学術院 教授)

JPM インストアマーケティングショー&アワード
<経済産業大臣賞>

作品名:IPSA MEレコメンダー 
エントリー部門:化粧品・カウンター部門(告知・演出機能)B
広告主:株式会社 イプサ  
出品社:TOPPAN株式会社

<評価ポイント>

バリエーションが大変豊富な商品の中から、最適なものを選んで頂くために、ニュアンスを汲めるカウンセリング機能の付いた展示台。

店員に対面で会話することなく、気軽に自分の好みを入力できる。消費者インサイトを的確に捉えた先端的なツールとなっている。

JPM インストアマーケティングショー&アワード
<審査員特別賞>

作品名:リンドールWOW什器 
エントリー部門:食品
広告主:三菱食品株式会社 
出品社:レンゴー株式会社

<評価ポイント>

リアルなビッグダミーが、リンドールのチョコレートを知っている人の記憶を強く刺激し、甘いおいしさをよみがえさせる。

店頭ツールとして王道を行く手法であるが、思い切った大きさとリアリティに力がある。

元々海外での木製の什器を紙で再現、組み立て時間と環境への配慮も評価のポイントになっている。

山形季央 審査委員長 総評

審査で感じたことは、店頭もデジタル化の浸透による「人と人のコミュニケーション」の重要性が増している一方で、人口減少による省力化も課題だということです。

経済産業大臣賞の作品は、AIとの対話に使われるプロンプトのような対話形式で、柔らかさと上品なデザインで、時代性とデザイン性の両方から受賞に相応しいと審査員全員から評価されました。

審査員特別賞の作品は、木製から紙製への素材変更により組み立てが軽減。

省力化も図られており、且つお菓子らしい楽しさも伝わる作品でした。400を超えるエントリー作品の中で、卓上POPカテゴリーではインサイトに響く訴求内容の視覚化に優れた作品が数多く見られました。

益々コミュニケーションが大事になる世の中で、ストアの重要性は増していると感じることができました。

(山形季央 多摩美術大学 名誉教授)

JPM ヤングクリエイティブ・アワード
<売り場デザイン部門 金賞>

作品名:Secret Floriography(シークレット フロリオグラフィ)
選択課題:フリー課題/花屋(花の種)
出品学校/氏名:同志社女子大学/田邊 琴乃、木村 心万、木瀬 那津海

JPM ヤングクリエイティブ・アワード
<ディスプレイ部門 金賞>

作品名:選ぶ楽しさ!見つかる喜び!
選択課題:象印マホービン株式会社
出品学校/氏名:千葉県立東金テクノスクール/杉田 一花

JPM ヤングクリエイティブ・アワード
<協賛社賞>象印マホービン株式会社

作品名:ふれて、みて、たのしい!洗ってラク!水筒えらびを家族で楽しもう!
出品学校/氏名:東京都立中央・城北職業能力開発センターメディア・プロモーション科/ HMYK/土師、室本、加藤、谷口、町田

JPM ヤングクリエイティブ・アワード
<協賛社賞>パナソニック株式会社

作品名:灯光安堵 
出品学校/氏名:東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校 サイン・ディスプレイ科/國重 結以

JPM ヤングクリエイティブ・アワード
<協賛社賞>江崎グリコ株式会社

作品名:ZEPPIN BAZAAR
出品会社/氏名:株式会社DNPエスピーイノベーション/及川 彩、木村 彩乃

林直人 審査委員長 総評

第2回 ヤングクリエイティブ・アワードを終えて感じること。

リアルな売り場を若者がどのように捉えて、どのような未来の売り場をイメージしているのか?を知る良い機会となりました。

ヤングパワー全開の素晴らしい作品が集まり、審査会では白熱した討論になる場面もありました。

粗削りではあるものの、しっかりとコンセプトを掲げ、作品制作に挑む姿勢が素晴らしい。

時代を捉えたアイディア・売り場作りの挑戦が垣間見ることができました。

(林直人 株式会社 DOBIN 専務取締役)

―――日本プロモーショナル・マーケティング協会は、生活者を購買行動に向けて動かす領域に関わる様々な業種の会員社によって構成された協会。

設立は1969年。教育・研修、研 究開発、資格試験、コンテスト・顕彰・展示会 などを展開している。