経営者の妻として暮らす日々の思い、彼女たちに共通するあるあるやエピソード……そんな言葉を五七五の川柳で詠んで伝えたい。
そんな想いから、生命保険を通じて日本の中小企業を応援するエヌエヌ生命保険「経営者の妻のための情報サイト つぐのわ」は、「夫が社長」妻のつぶやき川柳を募集。その受賞作品29点(総数1937点)を公表した。
妻たちが五七五音に詠んだ、切実な想いを、イラストレーター・漫画家 カマタミワ のマンガといっしょにみていこう。
講評は、選者 川柳作家 やすみりえ、伊勢田篤史(「経営者の妻のための情報サイト つぐのわ」 監修)、古田千賀子(「女性社長のココトモひろば」アドバイザー)。
最優秀賞「訓示後に ゴミ出し掃除 良き社長」
作者:ゆずママ
【講評】夫の姿を一番身近で見ているからこそ詠めた一句ではないでしょうか。中七音から下五音にかけての言葉の並びにリズムがありとても良いですね。人間味あふれる素敵な社長さんがイメージできました。作者が夫を見守るまなざしの温かさも伝わってきますね。
<賞品>老舗旅館やラグジュアリーホテルでの宿泊、ディナーなど、夫婦でのひと時を楽しめる体験ギフト。
審査委員長賞「肩書きは ないが隣で 汗をかき」
作者:つべる
【講評】すっきりとした言葉選びで完成された作品。とてもすっきりとした句の雰囲気です。自分自身の立ち位置や、やるべきことをしっかりと理解して日々頑張っていらっしゃるご様子が浮かびました。「隣で汗をかき」という表現に多くの思いが込められているように感じます。
つぐのわ賞「子も皆勤 働く父を 見て育ち」
作者:おねま
【講評】この句を見て、「親の背を見て子は育つ」ということわざが頭に浮かびました。ときには仕事ばかりで遊んでくれないといった葛藤や衝突等もあったかと思いますが、小さい頃から「働く父」の背を見てきた子の成長を感じるとともに、暗黙の裡(うち)に仕事や物事に対する姿勢が親子間で継承されていく様子が表現された素晴らしい一句です。
※「つぐのわ賞」では、五七五の形式にとらわれず、同企画の趣旨によりマッチした作品を選定した。
女性社長のココトモひろば賞「家電の つもりで出たら お客様」
作者:役職だけセレブ
【講評】「本当にこの通り!」。私自身が体験していたことをこんなにもコンパクトに川柳の文字数の中に収めていただいた事に感動いたしました。仕事から解放される時間帯は家の電話を取り外して、携帯電話だけにしてしまおうかと思ってしまいます。経営者の妻が自分の時間をなかなか持てないことが的確に感じ取れた、納得の一句でした。
※「女性社長のココトモひろば(https://kokotomohiroba.com/)」は、夫やご家族の逝去により、突然、事業を継ぐことになった女性経営者のためのコミュニティサイト。
<上記3作品 賞品>松阪牛ステーキ、カニやふぐなど海の幸、旬のフルーツなど、お好みで選べるカタログギフト。
中小企業応援賞 10点 はこうだ
・ 熱燗や 夫婦で語る 社の未来(マコッチャン)
・ 嬉しさと 不安半々 五連休(さかみほ)
・ 暇よりも マシと言うけど 無理せずね(あめ)
・ 社長秘書 会計総務 みな私(よしごん)
・ 「ただいま」で 社長はただの 人になる(ふ~みん)
・ 重圧に 耐える背中に 惚れ直す(まむめ)
・ きらびやか そんな社長は ひとにぎり(大企業社長夫人気分)
・ スリム化は 会社もだけど あなたもね(横ちゃん)
・ 定年と 言ってみたいね 二人とも(カサブランカ)
・ 不景気の ときこそ会話 心掛け(宮のふみ)
<賞品>中小企業が展開する3セットからお好みの1セットを贈呈
(A)ヨハナス「家でも外でも艶セット(シルクの美髪枕カバー1枚+美顔マスク2枚+美唇シルク2枚)」
(B)霧の朝「丹波の黒豆と小豆を使ったお菓子・ジャムと野菜ソースのセット」
(C)フルプロ農園「葉とらずりんごで作った信州りんごジュース2本・りんごバター2個・シードルのセット」
そして佳作 15点 がこちら
・ 見守って 同じ道行く 娘婿(えいこ)
・ ビッグボス 支える妻が 真のボス(しーしー家)
・ 額面に 判子が震え 妻が押す(トトちゃん)
・ 頼みごと 社長のもとへ 伝書妻(3人目の妻)
・ 分からない 家と職場の 境目が(仕事は人生そのもの)
・ 合意した 臨時休業 参観日(森野くま)
・ 繁忙期 今日も会社で ソロキャンプ(あさこ)
・ 大丈夫 黙ってきくよ 愚痴いびき(がぼりーな)
・ 皆の前 いつもの癖で "パパ"とつい(晴七)
・ 家族の日 場面選ばず TELが鳴る(妻は一番の理解者)
・ 家庭でも 妻を専務と 呼ばないで(さっちゃま)
・ 帰宅して 顔見りゃわかる 粗利額(おはるさん)
・ キメスーツ 脱げば一気に ゆるキャラ化(ミルファ)
・ 家庭では 妻が社長で うまくいく(ひかる)
・ 資金繰り 妻は社と家 二刀流(よこちゃん婆)
<賞品>十勝・芽室の若手豆農家と池田食品のコラボ「かりんとう豆とナッツのセット」
「実は私の実家も会社経営」川柳作家やすみりえ総評
「夫が社長」妻のつぶやき川柳という企画、どのような作品が集まるのか大変楽しみにしていました。
と言うのも、“つぶやき”とは飾らない気持ちが表れた言葉なのですから川柳にぴったりだと思ったのです。
川柳は「人間を詠む文芸」と呼ばれ、江戸時代から脈々とさまざまな立場の人々の、さまざまな思いが表現されてきています。
それらのなかには家族や大切な人への気持ちが多く詠まれています。
今回、皆さまから寄せていただいた川柳も夫への思いやご自分のことを飾らずに詠んで下さっていた印象です。
実は私の実家も会社経営をしていましたので、母や祖母の日ごろの姿と重なる川柳も多く、思わず共感!の一句を多く見受けました。
惜しくも入選外となってしまった作品にも拍手を送りたいと思います―――。
つぶやき川柳で、妻たちの共有と応援を
エヌエヌ生命は、中小企業サポーターとして「保険金に留まらないサポート」の提供に注力中。
その活動のなかで、夫の急な逝去にともなって、妻が夫の事業を突然承継することになり、悩み苦しんでいる状況を知り、現経営者の突然の経営離脱・相続発生時における事前準備を促すことで中小企業の円滑な事業承継を支援すべく、「つぐのわ」の運営をスタート。
自営業を含む中小企業の経営者の妻たちに話を聞くと、同じ境遇や立場の人と知り合い、話し、悩みを打ち明ける機会が少ないという実情があったことから、経営者の妻たちが気持ちを共有したり、経営者の妻たちを応援する場をつくりたいという思いで、「夫が社長」妻のつぶやき川柳を募集。
2022年12月2日から2月28日までの期間、経営者の妻として暮らす日々の思いやあるあるエピソードを詠んだ句をはじめ、経営者の妻たちを応援する家族や友人から、総数1,937点が集まった。
◆「夫が社長」妻のつぶやき川柳 公式ページ
https://www.nnlife.co.jp/wife-succession/senryu/
―――「経営者の妻ための情報サイト つぐのわ」 は、全国4,400名以上の中小企業経営者の妻が登録する事業承継情報サイト(2023年4月末現在)。
緊急事業承継監査協会 伊勢田篤史 弁護士 監修のもと、現経営者の突然の経営離脱・相続発生時における事前準備を促すことで中小企業の円滑な事業承継を支援している。
◆経営者の妻ための情報サイト つぐのわ
https://www.nnlife.co.jp/wife-succession/