くすりと健康の情報局 by 第一三共ヘルスケア「災害に備えて救急箱を持とう」をいまこそチェック! 非常時 被災時の衛生用品 医薬品を正しく備えるメソッドを専門家が解説

絶景と豊かな恵みで旅人を惹きつける能登。まさかこの穏やかな地に、マグニチュード7.6 最大震度7 の巨大地震が、元日に襲うとは―――。

災害・天災はいつやってくるかわからない。だからこそ、「つねに衛生用品・医薬品を常備して、被災時に備えて」と訴えるのが、第一三共ヘルスケア。

第一三共ヘルスケアは、防災の意識や対策について、 避難所生活の経験者と非経験者を対象に、それぞれの防災意識の違いや、避難所生活が与える影響を調査。

これらの調査結果を踏まえ、「くすりと健康の情報局 by 第一三共ヘルスケア」サイトでは、「災害に備えて救急箱を持とう」を公開中↓↓↓
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/knowledge/scene/2020_1.html

また、東京大学 医学部附属病院 薬剤部、日本DMAT隊員、東京都災害薬事コーディネーター 高山和郎先生が、非常時への正しい備えについて教えてくれたから、ここでチェックしていこう↓↓↓

―――まずは調査結果から。

避難所経験者と非経験者、それぞれの防災意識

◆防災意識について、経験者の7割(70.0%)、非経験者の約半数(51.5%)が「昨年と比べ、防災意識が高まった」と回答。避難所経験の有無により、約20ポイントの意識差が見られた。

◆防災に関連した対策の有無について、経験者が7割(73.9%)を超える一方、非経験者は4割(44.0%)にとどまった。

◆具体的な防災対策は、経験者、非経験者ともに「備蓄品」 や「非常用バッグ」の準備が多い傾向。

防災対策としての備蓄品

◆避難所で不調を感じた経験者が用意しておけばよかったと思うもの、上位は「衛生用品(ウエットティッシュ、手指消毒液など)」(52.0%)、「医薬品」(43.0%)。

いっぽう、非経験者は「衛生用品」「医薬品」について、約2割が「避難所にあると想定している」と回答。

◆備蓄品で困っていることは、経験者、非経験者ともに「使用期限・消費期限の管理」が最も多く、続いて「保管場所」「準備する量が分からない」。

避難所生活の実態と不調について

◆実際に避難所で過ごした日数は、「1~2日」が半数以上(58.3%)を占めるが、3日以上も4割強(41.7%)に上る。

◆避難所経験者の6割以上(65.8%)が「身体に不調を感じた」と回答。具体的な不調の上位は「腰痛・肩こり」(68.6%)、「頭痛」(37.7%)、「胃痛」(32.9%)。

―――こうした調査結果を受け、東京大学 医学部附属病院 薬剤部、日本DMAT隊員、東京都災害薬事コーディネーター 高山和郎先生は「非常時への正しい備え」について、こう説く。

食料 水 医薬品など必要なものをリスト化し共有

災害時には最低でも3日分の食料、水、医薬品を備蓄しておくことが基本といわれています。

しかし状況により、一概に必要量を定めることは難しいといえます。

地域のハザードマップなども確認し、「各家庭で必要量を想定し、備える量を考えること」が重要です。

家族構成やそれぞれの健康状態に応じて、必要な物資や量は異なります。

例えば、成人のみの家庭、高齢者がいる家庭、乳幼児がいる家庭では、それぞれ必要な物資や水の量も異なるでしょう。

家族全員で話し合い、「必要なものをリスト化し共有」しておくと良いでしょう。

医薬品の準備・管理方法とおくすり手帳
日常の延長としての備えを

避難所には薬があるとは限りません。

あったとしても種類も数量も限られていることは理解しておきましょう。

だからこそ常用している処方箋薬はもちろんのこと、日常的に使用している市販薬も備え「普段服用している薬を用意すること」が大切です。

医薬品は、それぞれの保管方法を確認のうえ、なるべく一カ所か二ヵ所にまとめておきましょう。

家族で保管場所を共有しておくことで、管理がしやすくなります。準備する量は通常3~5日分の準備が目安ですが、医薬品ごとにどのくらいの量を備えるべきか家族で考えておく必要があります。

また、ローリングストック方式を採用し、日常的に使用する中で新しいものを補充すること「日常の延長としての備え」をおすすめします。

非常時への備えに限らず、市販薬の服用時には使用期限を確認する癖をつけるなど、少なくとも1年に一度は見直す習慣をつけましょう。

『おくすり手帳』は持ち歩いていますか?処方箋薬においては、災害時にかかりつけの医療機関の受診や薬局での薬の受け取りなどができない可能性もあります。いつもと異なる薬のもらい方となる可能性もあるため、 診療の記録や『おくすり手帳』も必ず常備して持ち歩きましょう。

非日常で起こる症状を事前に認識
気軽に医師や薬剤師、看護師に相談を

避難所では、普段の生活とは異なる環境でどうしたらよいか分からない不安な精神状態になり、ストレスを感じる方が多いです。

腰痛や肩こり、頭痛、胃痛などの不調が報告されていますが、非日常ではこれらの症状が起こるかもしれないことを、事前に認識しておきましょう。

避難所生活ではつい運動量が減ってしまうことが多いのですが、それが身体の不調を引き起こす要因になるため、適度な運動やストレッチを心掛けましょう。

健康は自己管理することが大切ですが、もし避難所で健康状態に不安を感じたら、我慢せず避難所に設置された救護所や 医療について相談できる窓口であったり、巡回している医療従事者に早めに相談しアドバイスをもらったりすることが大切です。

診察や応急手当、薬の処方が必要な場合も気軽に医師や薬剤師、看護師に相談しましょう。その際も『おくすり手帳』は忘れずにご持参ください。

非常時にとるアクションプランをリスト化

災害時の避難所の環境、運営については、これまでの経験に沿ってサポート体制が強化されているものの「自助努力」が基本となります。

まずはご自身と家族の安全を確保し、そのうえで地域や行政のサポートを活用することを心掛けてください。

日頃から、自治体が指定した避難所の場所や開設状況の確認方法や医薬品を含めた必要物資の整理、災害時に利用する可能性のある医療機関、ドラッグストア・薬局の確認など、各家庭での備えが重要です。

必要なもののリスト化に限らず、「非常時にとるアクションプランをリスト化」しておくこともおすすめです。非常時にも冷静に対処できるよう、自分たちが必要なことを考え、正しい備えをしておきましょう。

(以上、高山和郎先生)