
先週、義母が90歳を手前にして他界した。
生前から「私の骨は海に散骨するぐらいでいい、お墓は要らない」という人だった。
三姉妹が話し合った結果、総額25万円の小さな家族葬に決めた。
そのとき、「なくていいよね」と思ってたけど、その葬儀会社がつくってくれた段ボール製の仏壇(自宅飾り一式 後飾り祭壇)が、なぜかうれしかった。
いろいろもめた三姉妹の、“最後の拠り所”として、段ボール製の小さな仏壇が存在したから。
―――そんな“故人を偲ぶ”という自分ゴトを目の当たりにして、この AI搭載仏壇 COHACO(コハコ)がエンディング産業展 2025(9/10.11 @東京 有明) で初公開されると聞いて、アルファクラブ武蔵野ブースに行ってみた。
スタンドアローン Android ベース どんな部屋にもなじむデザイン&サイズ

これが、デジタルデザインを手がける COHACO(本社:東京都目黒区)が開発した、AI搭載スマート仏壇 COHACO(コハコ)。
スマートフォンなどと同じく、Android OS がベースのスタンドアローン型 AIスマート仏壇で、故人の思い出やメッセージなどは、Wi-Fi を介してクラウドと仏壇の双方で共有できる。
サイズは一人暮らし用の炊飯器ほどで、両手でかかえてかんたんに持ち運べる。
これまでの“THE仏壇”というイメージをいっさい切り捨て、大きめの AIスピーカーのようなスタイリッシュさが、どんな部屋にも自然になじむデザインもうれしい。
―――来年春、35万円前後で販売される予定の AIスマート仏壇 COHACO(コハコ)の基本的な特長が、これだ↓↓↓
亡くなった後も故人を身近に感じる対話型インターフェース 終活の新アイテムに
心をつなぐハコ = AIスマート仏壇 COHACO(コハコ)は、仏前に立ち、故人の名前を呼びかけると、センシング技術が認識し、遺影が現れる“対話型インターフェース”の最新仏壇。
故人が家族にメッセージを遺し、設定した日時に再生される「タイムメッセージ」機能など、亡くなった後も故人を身近に感じられるコミュニケーションもとれる。
その基本的な特長は、「音声認識により故人のお呼び出し」「人感センサーにより起動」「おりん音声の出力」「お位牌の格納(4柱まで)」「メッセージ動画・画像の予約再生」「遺品の収納」の6つだ。
音声認識により故人のお呼び出し

登録した故人の呼び名を声に出して呼びかけると、記録された写真や動画が自動で表示され、思い出に触れられる。
しかも、誰が問いかけてるか、どんなシーンのことを思い出してるか、などを AI がくみ取り、そのタイミングに最も共感できるコミュニケーションがとれるという。
人感センサーにより起動
AIスマート仏壇 COHACO(コハコ)は、スマホなどと同様、通常はアイドリング状態で待機し、人がコハコの前に立ち止まると人感センサーが反応し起動。
「お母さん、ただいま」「お母さん、行ってきます」といった、日常のあいさつから自然な流れで故人との対話を始められる。
おりん音声の出力
本体のタッチセンサーに軽く触れると、チーンとおりんの澄んだ音色が響く。
祈りの時間を優しく始める合図として、毎日の気持ちの整えとして、活用できる。
お位牌の格納(4柱まで)

AIスマート仏壇 COHACO(コハコ)本体には、4柱までのお位牌を設置可能。
家族や先祖など、複数のお位牌を祀ることができ、ひとつのコハコが心を寄せる場に…。
メッセージ動画・画像の予約再生
故人が生前に残したメッセージ動画や画像を、指定した日時に自動再生。
タイムカプセルにように、記念日や命日に合わせて、心のつながりを感じる機会を自らつくることができる。
遺品の収納 遺データも格納 共有できる

本体下部の収納箱に、故人の遺品を大切に保管可能。
思い出の品をそっとしまい、必要なときにそっと取り出せる安心のスペースも用意した。
こうしたローカルとクラウドの両面での格納性から広がる、“遺データ”にも注目。
―――この AIスマート仏壇 COHACO(コハコ)を手がける COHACO 築地 ROY 良 代表取締役は、開発背景とプロダクトに込めた想いについて、こう語る↓↓↓
コハコが大切な人とのつながりを取り戻す「新しい祈りのかたち」に 人それぞれのかたちに寄り添える存在に

コハコの開発を始めたのは2019年、何百年も姿を変えず現代の暮らしに合わなくなった仏壇を、デジタルの力でアップデートできないかという思いからでした。
墓じまいや小規模化する葬儀、仏壇の販売減少といった現実もあり、これは社会的な課題だと感じました。
一度はコロナ禍で止まりましたが、父や妻の父、最愛のペットを亡くした経験が再開のきっかけになりました。
父のアルバムを整理するなかで気づいたのは、昔の人の思い出は写真や手紙といった「物」として残っていたのに、私たち世代の思い出はすべて写真や動画という「データ」になっているということでした。
では、亡くなった後、その「遺データ」はどこへ行くのだろうか?
スマホやハードディスク、クラウドに散らばるそれらは、本当に故人にふさわしい居場所なのか。
もしコハコがあったなら、そこにきちんと残され、家族のそばにあり続けられたのではないか―――。
開発に取り組む中でさまざまな人の声を聞くうちに、親を亡くす悲しみとは別に、夫や妻、パートナー、子ども、ペットなど最愛の存在を失う悲しみは、まったく別次元の重さを持つのだと強く感じました。
だからこそコハコは、仏壇としても、そしてグリーフケアの場としても、人それぞれのかたちに寄り添える存在として届けたい。
現代の私たちは誰もが「心のタイムカプセル」をスマホに抱えています。
しかし死後、それをきちんと受け止めてくれる居場所はいまだありません。
AIスマート仏壇 COHACO コハコ は、失われつつある仏壇という文化を現代的に再解釈し、大切な人とのつながりを取り戻す「新しい祈りのかたち」として届けたいと思っています。
(COHACO 築地 ROY 良 代表取締役)
みんなで再会して故人を偲べる 大事な人の将来の節目にメッセージを遺せる

「姉妹・兄弟ともなにかともめたし、故人の遺影などは、自分のスマホに入れて会いたいときに会って、手を合わせたいときに合わせれば、それでいいじゃないか」という人もいる。
でもこれがあると、故人を偲ぶタイミング、たとえば亡くなった日、お盆や彼岸などに、この COHACO(コハコ)がある場所に集まって、みんなで再会して、故人を偲ぶことができる。
しかも、大事な人の将来の節目のタイミング、たとえば我が子の卒業式などに向けて、“万が一”に備えて、来たるべきそのタイミングや未来に、AIスマート仏壇 COHACO コハコ でメッセージを遺せる―――。
将来はペットとの思い出などへの横展開も

「将来はアルファクラブ武蔵野のコア技術と融合させて、“AI故人”との対話ができるような、より自然な『故人を偲ぶ』シーンを創造していきたい」
また、終活業界や、葬儀業界、各種施設などへの BtoB展開も視野に入れている。
そして次は、“亡くなったペットとずっとにいっしょにいるAIペット”というラインもこの AI搭載仏壇 COHACO コハコ の延長上にある。
―――現代のライフスタイルや住宅事情の変化で、仏間のある家は少なくなり、仏壇の存在も暮らしから次第に姿を消しつつあるなか、「故人を偲び、心を寄せる気持ち」は決してなくならない。
その思いを受け止める新しい祈りのかたちとして生まれた AIスマート仏壇 COHACO コハコは、“故人への偲び弔い”を変え、大事な人の未来に遺せる最新終活アイテムとして注目を集めるはず。
