ワンマン運転車両のカメラを拭く伸縮式器材、コミーとJR東日本が開発

埼玉県川口市に本社をおくコミーは、JR東日本 仙台支社郡山運輸区と共同で、ワンマン運転列車の車両(車体)側に設置されたカメラのレンズ部を清掃する用具「CameFuku」(カメフク)を開発、共同特許を出願した。

運転士の作業を助ける道具「CameFuku」の開発にあたってコミーは、JR東日本の運転士や車掌から直接意見や要望を聞き、試作を繰り返しながら製作した。

CameFuku は伸縮式で、サイズは21cm(伸長時45cm)、重さは約120gで軽量。CameFuku という商品名は、郡山運輸区の運転士と車掌が命名している。

5両編成の列車に運転士ひとりだけが乗務するワンマン運転が導入されている郡山運輸区。同区の運転士は、運転台に設置されたモニターで車両側面に設置された車側カメラにより撮影される扉前の映像で乗降状況の確認する。

開発経緯は、車体上部に備わるカメラレンズ部に虫等の汚れが付着し映像が確認できないといったケースが発生し、迅速に対応できる清掃用具が求められたことから。

コミーは今後、ワンマン運転を実施している他の鉄道会社にも CameFuku を提案していく構え。また、鉄道会社の運転士、車掌、駅務員などの困っていることを聞きながら、ミラー以外の商品開発を積極的にすすめていくという。

またコミーは、フラットなのに視野が広い世界初のオリジナル商品「FFミラー」なども開発してきたメーカーとして知られ、鉄道業界ではこの FFミラー が、鉄道車両の手荷物入れ用ミラーとして2007年から採用されたという実績もある。