バーチャルイベントプラットフォーム大手「EventX」が1000万米ドル調達、HTC VIVE と提携しシェア拡大めざす

いまだ収束の兆しがみえない新型コロナウイルス感染が世界各地でまん延しているなか、テレワークやWeb会議など、急速にオンライン化がすすむいま、オンライン展示会(バーチャル展示会)のニーズも急増している。

リアルな空間で人が集まることが難しくなったいま、通常の展示会に代わってオンライン上(バーチャル)で完結するオンライン展示会(バーチャル展示会)が世界中のビジネスシーンで注目を集めている。

こうしたオンライン展示会トレンドにあるなか、アジアを代表するバーチャルイベントプラットフォーム「EventX」(イベントエックス、旧称:EventXtra)は、シリーズBラウンドで1,000万米ドルを調達した。

https://ja.eventx.io/

このラウンドは、HTC と Gaocheng Capital(高成資本)が共同リードしたもので、VR のリサーチや開発においても高い評価を受けているHTC VIVE との提携も実施した。

バーチャルイベントプラットフォーム「EventX」は、135か国で2万回以上のオンラインやハイブリッドイベントの運営に活用され、ユーザは前年比800%増、累積ユーザは合計500万人を超えた。

バーチャルイベントのライト(Lite)プラットフォームを新設

EventX によるオンラインイベントは、物理的な制約がなくなることから、Alibaba(阿里巴巴)、Price Waterhouse Coopers、GL Event、Informa、Reed Exhibition、Yahoo などのイベント主催大手、政府官公庁、大学らに広く利用されている。

また、リアル展示場に近いバーチャル展示会場をオンライン上に構築でき、出展企業は、電子パンフレット、ポスター、ビデオなどを紹介するカスタマイズ可能な展示ブースをバーチャル上に展開。

バーチャル展示ブースでは、多言語に対応し、来場者との交流や、グローバルなイベントや大規模展示会・商談会、バーチャル見本市、バーチャルフェアーなどもかんたんに開催できる。

さらに EventX は、VRと先進技術をコア機能に追加するための最初の試みとして、バーチャルイベントのライト(Lite)プラットフォームを発表。

このEventX バーチャルイベントライト(Lite)プラットフォームは、NGO、SME(中小企業)やスタートアップ企業向けに設計されたもので、企業はウェブサイト(https://bit.ly/earlyeventx)から無料でバーチャルイベントの登録や企画ができる。

「バーチャルイベントにまったく新しい没入感とインタラクティブ性を」

Forbes 30 Under 30 Asia 2020にも選出されている EventX 。VIVEPORT の Joseph Lin 代表と、EventX の Sum Wong 共同創業者兼CEOは、今回の戦略的提携への期待について、こう語った。

「EventX との戦略的提携は、ユーザーや企業が VR によって出会い、交流を持ち、学ぶためのツールを提供する HTC VIVE の継続的な努力を体現するもの。人と人を地理的な境界なくつなげるこのパートナーシップには、多くの可能性と情熱が反映されている」(VIVEPORT:Joseph Lin 代表)

「今後、バーチャルなワークスペースやバーチャルイベントが主流になるのは明らか。今回のパートナーシップを通じ、EventX の経験と、HTC VIVE の業績をより深いレベルで統合することで、EventX はバーチャルイベントやハイブリッドイベントにまったく新しい没入感とインタラクティブ性が体感できるようになるだろう」

「EventX は、イベント業界のリーダーとして、今後も責任を持って取り組み、イベントテクノロジーの新たな可能性を探り、アプリケーション普及を加速させ、さらなるシェア拡大をめざしていく」(EventX:Sum Wong 共同創業者兼CEO)