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健康 医療情報 PHR パーソナルヘルスレコード活用ユースケース10件をチェック! 経済産業省 令和5年度補正PHR社会実装加速化事業 がEXPO 2025 大阪・関西万博に出展、PHR をみんなで体感!

いま、健康診断結果をはじめとする、体重・血圧・血糖値などの情報や、ウェアラブルデバイスやセンサー機器などで取得した食事・運動・睡眠などの健康医療情報、いわゆる PHR(Personal Health Record:パーソナルヘルスレコード)を活用した多種多様なサービスが民間事業者を中心に展開している。

こうした PHR 活用の動きは、日本が少子高齢化・人口減少の課題に直面するなかで PHR を活用した予防・健康づくりの重要性は高く、健康寿命の延伸や未病対策の観点でも、新たな産業創出や既存の商品・サービスの質の向上が期待できる。

政府+民間で PHR 利活用を加速

政府全体の動きとしても、内閣総理大臣をトップとする医療 DX 推進本部が2022年10月に設置され、PHR の利活用を含む医療 DX 推進に向けた議論が開始され、関係省庁の連携のもとで、医療 DX 実現に向けた施策が着実に実践されている。

また、2023年7月には業種横断的な事業者団体である PHR サービス事業協会が設立され、政府のみならず民間でも PHR 利活用の機運が高まっている。

2025年大阪・関西万博で PHR を体感

こうしたトレンドのなかで、経済産業省は、さらなる PHR の社会実装加速を図る「令和5年度補正PHR社会実装加速化事業」(情報連携基盤を介したPHRユースケースの創出に向けた課題・論点整理等調査実証事業)を推進中。

本事業で構築された情報連携基盤「PHR CYCLE」を活用したユースケースを、2025年大阪・関西万博で展示し、体験できる場を展開する。

具体的には、2025年6月20日~7月1日に実施されるテーマウィーク「健康とウェルビーイング」で、EXPOメッセ と FLE(フューチャーライフエクスペリエンス)の2か所で本事業の展示を行うほか、一部のユースケースでは万博期間中(2025年4月13日~10月13日)に万博会場内の他施設、万博会場外の施設やデジタル上で体験できる場もつくる。

◆EXPOメッセ
2025/6/21~6/29
「HEALTH DESIGN」経済産業省出展スペースにて各ユースケース体験を提供

◆FLE(フューチャーライフエクスペリエンス)
2025/6/24~7/7
「健康とウェルビーイングウィーク」に紐づく経済産業省期間展示にて各ユースケース体験を提供

◆万博会場内の他施設
2025/4/13~10/13
関連パビリオン内にてユースケース体験を提供

◆万博会場外の施設
(調整中)
事業者の自社施設内でユースケース体験を提供

◆万博会場内外でのデジタル施策
2025/4/13~10/13
モバイルアプリにてユースケース体験を提供

PHR ユースケース10件を公開

そして10月8日には、大阪・関西万博 出展にむけて、PHRサービス利用者の拡大とユースケースの創出をめざした経済産業省の実証事業「令和5年度補正PHR社会実装加速化事業(情報連携基盤を介した PHR ユースケースの創出に向けた課題・論点整理等調査実証事業)」に参画するサービス事業者・PHR事業者の全20事業者によって創出された、10件のユースケースが公開され、注目を集めた。

PHR の安全性・利便性も向上めざす

本事業は、実証後の2025年4月から開催される「いのち輝く未来社会」をテーマにした大阪・関西万博を通じて、事業者・国民がともに開かれた環境で多様な PHR とサービスがつながり、新たな商品やサービスを生み出す事業者、それを安心して利用する国民の、より豊かな生活・体験が広がる未来への礎を築き、PHR による“自然と健康になれる社会”の実現をめざしている。

また、本事業期間には、運動・睡眠・食事などの各テーマで、PHR 事業者+サービス事業者の協調のもと、情報連携基盤「PHR CYCLE」を介しサービス事業者1社に対し複数の PHR 事業者のPHRが提供されることで、これまでにないユースケースを創出するとともに、PHRサービスを提供する仕組みを実証的に実現させていく。

この情報連携基盤「PHR CYCLE」は、ユーザーが安心安全に PHR サービスを利用できる環境を提供し、本事業終了後もユースケース創出に活用できるように整備。

ユーザーIDによる管理、オプトインの一元化などの機能を盛り込むことで、PHR 利活用の安全性・利便性を最大限に高め、効率的なサービス提供をめざしていく。

情報連携基盤「PHR CYCLE」で接続

さらに、PHR 事業者とサービス事業者のマッチングを経て、今回つくられた 10件のユースケースは今後、PHR 事業者とサービス事業者により情報連携基盤「PHR CYCLE」と接続。

2025年4月以降の大阪・関西万博で創出されたユースケースは、国民が体験できる機会をつくり、PHR サービス利用者の拡大をめざし、社会実装へと進めていく。

―――そこで気になる PHRユースケース10件の中身について、ここでチェックしていこう。

ウェルネス・サポーター ~あなた専用の行動変容サポート~

サービス事業者:株式会社WizWe
PHR事業者:株式会社Y4.com

長く健康を維持するためには生活習慣を変えることが重要だと分かっていても、なかなか健康行動が続かないという声が多い。本ユースケースでは、「習慣化の知見×PHRデータ」を活かし、ミドル~シニア世代向けに介護予防および認知症予防を目的とした健康行動の行動変容サポートを提供する。PHRアプリやウェアラブルデバイスから収集される健康データ(運動・睡眠など)を基に、ユーザーの継続状況を把握しフォローメッセージを配信。健康行動の継続を促し、習慣化を支援する。

今日何食べよ?byカロママプラス ~あなたの体調や好み!?を考えたお食事をパーソナルにご提案~

あなたの健康や体調、好みを考えた食事をAIがパーソナルに提案する、パーソナライズド・ニュートリションサービス。「カロママ プラス」に記録された食事、運動、睡眠、気分などのライフログデータと、「パシャっとカルテ」「Vital gain」に記録された服薬や健診情報をもとに、パーソナルAIが、ひとりひとりに最適な食事メニューを健康アドバイスと一緒に提案する。「カロママ プラス」が提案する万博会場や周辺のお店のおすすめメニューで、おいしくヘルシーな万博体験を!

ZZZN SLEEP APPAREL

サービス事業者:株式会社NTT DXパートナー
PHR事業者:株式会社SOXAI

眠りは持ち運べる時代へ。PHRデータを活用することで、利用者の健康データから分眠(仮眠含め)を着用している服が促し、最適なタイミングで最適な分眠を持ち運ぶことができるようになるユースケースである。本ユースケースでは、PHRデータと連動して服に内蔵されている光と音が作動することで、心地よい眠気を誘うとともに、日常生活から断絶した新たな世界、空間を提供する。

わくわく!野菜でカラフルVR!~あなたとあなたの大切な人たちでミライの健康を実践~

サービス事業者:カゴメ株式会社
PHR事業者:株式会社NTTドコモ

大切な人のからだの状態を知り、みんなで野菜をとって大切な人の健康を守る。 カゴメ株式会社の「ベジチェック」で測定した野菜摂取レベルに加え、 株式会社NTTドコモの「健康マイレージ」が提供する「ヘルスケア推定AI」から自身の健康状態の推定スコア(血圧上昇習慣/免疫力/からだとこころの健康)を取得することで、VR空間で戦う敵と自分の攻撃力を決定。VR空間内にて自分もしくは大切な人の健康を楽しく守る。その体験から、日々の生活習慣の改善を楽しく継続していただくプログラムである。

~New・Wellness Sleep Program~ アプリとホテルステイで栄養士による眠活サポート!

サービス事業者:株式会社グリーンハウス
PHR事業者:Arteryex株式会社、株式会社Y4.com

このたびの実証は、食事・睡眠・健診等のPHRデータを複合的に活用し、より深く眠るためのパーソナライズアドバイスの実現である。日々の食事や睡眠データ、健康診断の結果などから、より健やかな毎日を過ごすための睡眠アドバイスをアプリで提供。また、グループが運営する「ホテルグランバッハ京都セレクト」を使用して詳細な睡眠データを計測し、その結果に基づき専任アドバイザーや管理栄養士によるパーソナライズアドバイスを行うことで、快適な睡眠につなげられるよう、睡眠領域から人々の健康を支える社会の実現を目指している。

話せるPHR ~あなた自身と健康チャット~

サービス事業者:株式会社サステナブルパビリオン2025
PHR事業者:株式会社Wellmira、株式会社NTTドコモ

株式会社サステナブルパビリオン2025は、ユーザーのスマートフォン上に本人の分身となる3Dアバターを生成するサービス「Mirrored Body®」を2025年に公開予定である。本サービスと、株式会社WellmiraのAI健康アプリ「カロママ プラス」が提供する、食事などライフログデータや健康アドバイス、ならびに株式会社NTTドコモの「健康マイレージ」が提供する、「ヘルスケア推定AI」を用いた健康状態の推定スコアや影響した生活習慣のデータを連携させることにより、自分だけの健康アドバイザーを作り出すサービスの実現を目指す。

過剰なカロリーぶった斬れ!VRチャンバラエクササイズ!

サービス事業者:株式会社ジーン
PHR事業者:株式会社Wellmira、株式会社NTTドコモ

『過剰なカロリーぶった斬れ!VRチャンバラエクササイズ!』は、プレイヤーが戦国時代の武士となり、360°に広がる戦場の光景の中で、手に持ったコントローラー=刀を使って次々に迫り来る敵を斬って、斬って、斬りまくるVRアトラクションゲーム。 (株)ジーンが提供するゲームに、プレイヤーの身長・体重や、日々の活動量、食事、睡眠、免疫力等を(株)NTTドコモが提供する「健康マイレージ」と(株)Wellmiraが提供する「カロママプラス」から取り込むことで、武士となったプレイヤーのライフや使用する刀の長さ、飛来する回復アイテムが変化する。健康的な生活を送っている人ほど、有利に進めることができる。

トレトレで楽しく歩く→カラDAスマイル!

サービス事業者:リアルワールドゲームス株式会社
PHR事業者:株式会社エムティーアイ、大阪府

リアルワールドゲームス株式会社の「位置情報サービス『トレイントレイン』」と、株式会社エムティーアイが提供する「生活者と健診機関をつなぐ健診の総合サポートアプリ『CARADA健診サポート』」のPHRデータ、大阪府が提供する「おおさか健活マイレージ『アスマイル』」のPHRデータの連携により、利用者が楽しく歩き、自然に健康になれるサービス実現を目指して、ユースケース名称「トレトレで楽しく歩く→カラDAスマイル!」の実証に取り組む。

もっとグッスリ(More IoT for good sleep)

サービス事業者:株式会社LIXIL
PHR事業者:沢井製薬株式会社、株式会社 FiNC Technologies

実証ユースケース「もっとグッスリ(More IoT for good sleep)」は、PHRデータを活用し、個人に合わせた快適な睡眠を誘導するサービスである。株式会社FiNC Technologiesの「FiNCアプリ」と沢井製薬株式会社の「SaluDiアプリ」の健康データを活用し、日中の活動量や体調を把握する。そして、LIXILの「Life Assist2アプリ」を通じて、入浴~入眠~睡眠中~起床時という一連の流れの中で、適切なタイミングで住宅機器のコントロールや行動リコメンドを実施する。これにより、個人に合わせた快適な睡眠を誘導し、健康で心地よい毎日を送ることができるようになることを目指す。

SCANBE 3Dボディスキャンから始まるヘルスケア体験

サービス事業者:株式会社ワコール
PHR事業者:株式会社asken

『SCANBE 3Dボディスキャンから始まるヘルスケア体験』では、ワコールの3D計測サービス『SCANBE(スキャンビー)』に、askenのAI食事管理アプリ『あすけん』で蓄積されたPHRデータを掛け合わせたサービスを提供する。『SCANBE』による3Dボディスキャンが体験できるほか、ワコール公式アプリ『ワコールカルネ』で3Dボディデータや食事管理データの閲覧が可能。体験を通して、今のからだや生活について振り返りながら、これからのニーズやありたい姿をお答えいただくことで、ソリューションタイプを判定。タイプ別の食事や運動メニューの提案によって、利用者の“ありたい自分”の実現をサポートする。

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